0120-95-3921

受付時間:9:00~19:00

0120-95-3921

受付時間:9:00~19:00

[42]不動産売買における「手付金」の基礎知識 ~Part2~

<この記事は3分で読めます>

「手付解除」のルールと
安心した取引の進め方

本日のテーマは、前回に引き続き、不動産売買契約において授受される「手付金」についてです。
今回は、売買契約の解除手段の一つである「手付解除」について詳しく解説いたします。

不動産取引において、手付解除を巡るトラブルは決して珍しいことではありません。
円滑かつ安全に取引を進めるためにも、手付解除の仕組みと注意点を正しく理解しておくことが大切です。

1. 「手付解除」の定義と仕組み

手付金の種類の一つに「解約手付」がございます。
この解約手付による権利を行使して契約を解消することを「手付解除」と呼びます。

前回、Part1 にてご説明したように、
以下の方法により原則として理由を問わず契約を解除することが可能です。

  • 買主様が解除を希望される場合: 支払済みの手付金を放棄する(手付流し)
  • 売主様が解除を希望される場合: 受領した手付金の倍額を返還する(手付倍返し)

相手方の同意を必要とせず、一方的な意思表示によって解除できる点が大きな特徴です。
解約手付を設定しておくことで、高額な資産取引において万が一「契約を白紙に戻したい」という事態が生じた際でも、多大な損失リスクを抑えることができます。

2. 手付解除が可能な「期限」と注意点

手付解除は一定の条件のもとで契約解除が可能ですが、解除できる期限が決まっており「いつでも可能」というわけではありません。
民法では、手付解除ができる期限を「当事者の一方が契約の履行に着手するまで」と規定しています。
つまり、売主様が解除できるのは買主様が履行に着手するまで、買主様が解除できるのは売主様が履行に着手するまでとなります。

「契約の履行に着手」という状態の定義

具体的に「売買契約を成立させるために必要不可欠な行為を開始したとき」を指します。
しかし、どのような行為がこれに該当するかは民法上明確に定められていないため、
解除のタイミングを巡ってトラブルに発展するケースも多々あります。

「履行の着手」と判断される主な事例は以下の通りです。

【売主様側の事例】

・所有権移転の登記手続きを開始したとき
・売却を前提とした分筆登記の申請を行ったとき
・抵当権を抹消するために借入金の返済手続きを行ったとき

【買主様側の事例】

・中間金または残代金の支払いをしたとき
・売買代金の支払いと引き換えに、物件の引き渡し請求を行ったとき

実務上、所有権移転登記や残代金の支払いは物件の引き渡しと同時に行われることが一般的です。
そのため、引き渡しの直前まで手付解除が可能であるとすると、
いつまでも安心できない状態で取引が続いてしまいます。

こうした無用なトラブルを回避するため、実務では「手付解除期日」を設けるのが通例です。
売主様・買主様双方の合意に基づき具体的な日付を設定し、売買契約書に明記することで、
安心した取引を進めることができます。

契約解除のルールを知っておくことは、大切な資産を守ることにも繋がります。
次回は、実際に解除を行う際の手順や注意点など、「手付解除の方法」について詳しく解説していきます。

お気軽にお問い合わせください

0120-95-3921

受付時間:9:00~19:00